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病気やケガで利用できる福祉制度

目次

障害年金の他に病気やケガで利用できる福祉制度があります。

1.公的保険からの給付

 1-1.労災保険「障害(補償)給付」

「障害(補償)給付」とは、業務または通勤が原因となった負傷や疾病が治ったとき、身体に一定の障害が残った場合に、労災保険から支給される給付金です。(精神疾患で労災認定されることもあります。)業務災害の場合は「障害補償給付」、通勤災害の場合は「障害給付」といいます。

労災保険が「障害(補償)年金:労災等級1級~7級 」の場合、障害年金とは支給額の調整があります。
「障害(補償)一時金:労災等級8級~14級」を受給された方は、調整されません。

 1-2.健康保険「傷病手当金」

「傷病手当金」とは、業務外の病気やケガによって長期間会社を休んだときに、生活の保障として健康保険(協会けんぽ・健康保険組合・共済組合)から支給される手当です。
 手当は、給与の約3分の2の金額で、最長で1年6か月支給されます。健康保険に加入している会社員や公務員が利用できます。

障害年金とは支給額の調整があります。

  • 傷病手当金と障害年金の関係についてはこちら>>>をご覧ください。
  • 加入している健康保険の種類は、保険証で確認できます。詳細は協会けんぽ・健康保険組合・共済組合それぞれの窓口にお問合わせください。

 1-3.雇用保険「基本手当(失業給付)」の優遇措置

「基本手当(失業給付)」とは、一定期間雇用保険に加入していた労働者が離職した場合に、その後求職活動を行っている間の一定期間、雇用保険から4週間ごとに失業の認定を受けて支給される手当です。
 手当は、給与の約3分の2の金額で、最長で1年6か月支給されます。健康保険に加入している会社員や公務員が利用できます。

障害者は「就職困難者」とされ、一般の離職者よりも基本手当が多く受給できます。

 1-4.雇用保険「基本手当(失業給付)」の受給期間の延長

「雇用保険の基本手当は原則、受給期間(離職の翌日から1年以内)の失業している日について、求職活動をしていることを前提に、一定の日数分受給することができます。
退職理由が病気やケガ等で、すぐ求職活動ができない場合、手続きをすることで求職活動ができるようになったタイミングで受給できるようになります。
 受給期間は最長、離職の翌日から4年以内まで延長することができます。4年以内には、受給する日数分を含みますので、所定の給付日数が受給できるよう注意が必要です。 

2.障害者向けの各種手当・給付金

障害者の方が受け取れる手当や給付金には、以下のようなものがあります。

 2-1.障害年金生活者支援給付金

【支給要件】
 以下の支給要件をすべて満たしている方が対象です。

  1. 障害年金1・2級の受給者(障害基礎年金を受けている)
  2. 前年の所得(※1)が4,794,000円+扶養親族の数×38万円(※2)以下であること
    • (※1)障害年金等の非課税収入は、年金生活者支援給付金の判定に用いる所得には含まれません。
    • (※2)同一生計配偶者のうち70歳以上の者または老人扶養親族の場合は48万円、特定扶養親族または16歳以上19歳未満の扶養親族の場合は63万円となります。

【給付額(令和8年度)】
 障害等級により次のとおりです。

  • 障害等級が1級の方 7,025円(月額)
  • 障害等級が2級の方 5,620円(月額)

 2-2.特別障害給付金制度

特別障害給付金制度は、国民年金に任意加入していなかったために障害基礎年金などを受給できない障害者を対象に、福祉的措置として創設された制度です。これは、国民年金制度の発展過程で生じた特別な事情を考慮した救済措置であり、障害年金とは別の制度として位置づけられています。
所得制限があります。

 2-3.特別障害者手当

特別障害者手当とは、精神又は身体に著しく重度の障害があり、日常生活において常時特別の介護を必要とする在宅の20歳以上の方に支給される国の手当制度です。
受給者本人、またはその配偶者・扶養義務者の前年の所得が一定額以上の場合、手当は支給されません。

【認定の目安】

  • 身体障害者手帳: 1級〜2級の大部分、および3級の一部(重い障害が重複している場合など)
  • 療育手帳: A(重度)程度
  • 状態:上記の障害が重複している、またはこれらと同等の疾病・精神障害がある状態

特別障害者手当と障害年金は併給可能です。

 2-4.自治体独自の給付金

特市区町村ごとに、障害者向けの給付金や助成制度が用意されている場合があります。

例:

  • 障害者福祉手当(地域ごとに支給額が異なる)
  • 在宅障害者手当
  • 通院交通費助成
  • お住いの市区町村役場に確認してください。

3.子どもに関連する手当

子どもに関連する手当には、以下のようなものがあります。
原則、それぞれの手当の併給は可能です。
※手当額や所得制限額は、年度によって変動したり、お住まいの自治体によって異なる場合があります。詳細や申請については、必ずお住まいの役場(福祉課など)で確認してください。

 3-1.児童扶養手当

「児童扶養手当」とは、ひとり親家庭や、父または母に重度の障害がある家庭に対して、国から支給される手当です。18歳到達年度の末日(3月31日)までの子(障害がある場合は20歳未満)が対象です。
所得制限があり、所得額に応じて全額または一部が支給されます。

障害年金の子の加算と支給額の調整されます。

  • 児童扶養手当と障害年金の関係についてはこちら>>>をご覧ください。
  • 申請先:お住いの市区町村の福祉担当窓口
  • 児童扶養手当の詳細はこちら(こども家庭庁)>>>をご覧ください。
  • 児童扶養手当の詳細は ” 児童扶養手当 お住いの都道府県/市町村”で検索すると、詳細が表示されます。

 3-2.特別児童扶養手当

「特別児童扶養手当」は、20歳未満で身体又は精神に重度もしくは中度の障害(軽度障害は除く)を家庭において養育している父もしくは母、又は父母にかわってその児童を養育している方に支給されます。
所得制限があります。

【認定の目安】

  • 身体障害者手帳: 1~3級程度、および4級の一部
  • 療育手帳:A・B1、愛の手帳1~3級程度
  • 手帳は持たないが、障害・疾病等により日常生活に著しい困難がある場合

特別児童扶養手当と障害年金の子の加算は両方を満額で受給することが可能です。

  • 申請先:お住いの市区町村の福祉担当窓口
  • 特別児童扶養手当はこちら(厚生労働省)>>>をご覧ください。
  • 特別児童扶養手当は20歳までの支給です。20歳になれば障害年金を請求できます。
  • 特別児童扶養手当の詳細は ” 特別児童扶養手当 お住いの都道府県/市町村”で検索すると、詳細が表示されます。

 3-3.障害児福祉手当

障害児福祉手当と特別児童扶養手当は、どちらも障害のある子どもを育てる家庭を支援する国の制度ですが、「対象となる障害の程度」と「支給目的」に大きな違いがあります。
所得制限があります。

  • 対象:精神または身体に重度の障害があり、日常生活において常時介護を必要とする20歳未満の児童
  • ポイント:在宅の重度障害児が対象(施設入所中は原則対象外)

原則として、特別児童扶養手当と障害児福祉手当の両方を受け取ることができます(併給可能)。両方の要件を満たす場合は、どちらも申請することをお勧めします。

原則として障害児福祉手当と障害年金の子の加算は併給可能です。

  • 申請先:お住いの市区町村の福祉担当窓口
  • 障害児福祉手当はこちら(厚生労働省)>>>をご覧ください。
  • 障害児福祉手当は20歳までの支給です。20歳になれば障害年金を請求できます。
  • 障害児福祉手当の詳細は ” 特別児童扶養手当 (お住いの都道府県/市町村)”で検索すると、詳細が表示されます。

 3-4.児童手当

児童手当は、高校生年代(18歳になった日以降の最初の3月31日)までの子供を養育している家庭に支給される手当です。

児童手当は、児童扶養手当、特別児童扶養手当、障害児福祉手当のそれぞれについて、要件を満たす場合は、併給(両方同時に受け取ること)が可能です。

原則として児童手当と障害年金の子の加算は併給可能です。

  • 申請先:お住いの市区町村の福祉担当窓口
  • 児童手当はこちら(こども家庭庁)>>>をご覧ください。
  • 障害児福祉手当の詳細は ” 児童手当 (お住いの都道府県/市町村)”で検索すると、詳細が表示されます。

4.医療費の助成

4-1.高額療養費制度

医療費が高額になったときに使えるのが、高額療養費制度です。この制度は、ひと月に支払った医療費の自己負担額が高額となった場合、一定の金額(自己負担限度額)を超えた部分が払い戻されます。

高額医療費制度と障害年金は併給可能です。

  • ご自身が加入している公的医療保険(健康保険組合・協会けんぽの都道府県支部・市町村国保・後期高齢者医療制度・共済組合など。以下単に「医療保険」といいます。)に、高額療養費の支給申請書を提出または郵送することで支給が受けられます。病院などの領収書の添付を求められる場合もあります。
  • 高額医療費制度関してはこちら>>>をご覧ください。

 4-2.自立支援医療

障害があり通院(※)しているときの医療費や薬代の自己負担額が軽減されます。
 (※)自立支援医療で認められている障害のみ
自立支援医療を申請すると「自立支援医療受給者証」という証明書が発行されます。
指定した医療機関などへ行くときは、自立支援医療受給者証を持参するようにしましょう。

自立支援医療制度と障害年金は併給可能です。

自立支援医療は「精神通院医療・更生医療・育成医療」の主に3つに分類されます。

 <4-2-1.精神通院医療>

何らかのメンタル疾患(発達障害やてんかん等も含まれます)がある場合に、自立支援医療を使うことで外来通院時の医療費や薬代の自己負担額が軽減されます。

 <4-2-2.更生医療>

満18以上の身体障がい者手帳をお持ちの方が、障害が軽減すると考えられる手術等の治療を受けるとき、その医療費等の自己負担額が軽減されます。
身体障害者手帳を所持していることが必須条件です。

【対象となる障害と標準的な治療の例】

  1. 視覚障害
    白内障 → 水晶体摘出手術、網膜剥離 → 網膜剥離手術、瞳孔閉鎖 → 虹彩切除術、角膜混濁 → 角膜移植術
  2. 聴覚障害
    鼓膜穿孔 → 穿孔閉鎖術、外耳性難聴 → 形成術
  3. 言語障害
    外傷性又は手術後に生じる発音構語障害 → 形成術 唇顎口蓋裂に起因した音声・言語機能障害を伴う者であって鼻咽腔閉鎖機能不全に対する手術以外に歯科矯正が必要な者 → 歯科矯正
  4. 肢体不自由
    関節拘縮、関節硬直 → 形成術、人工関節置換術等
  5. 内部障害
         
    • <心臓> 先天性疾患 → 弁口、心室心房中隔に対する手術
         後天性心疾患 → ペースメーカー埋込み手術
    •    
    • <腎臓> 腎臓機能障害 → 人工透析療法、腎臓移植術(抗免疫療法を含む)
    • <肝臓>肝臓機能障害 → 肝臓移植術(抗免疫療法を含む)
    • <小腸>小腸機能障害 → 中心静脈栄養法)
    • <免疫>HIVによる免疫機能障害→抗HIV療法、免疫調節療法、その他HIV感染症に対する治療

 <4-2-3.育成医療>

満18未満の身体に何等かの障害がある児童が、障害が軽減すると考えられる手術等の治療を受けるとき、その医療費等の自己負担額が軽減されます。
主に対象となる疾患と治療は、更生医療と同じです。

 4-3.難病医療費助成制度

「難病医療費助成制度」とは、国が定めた指定難病と診断され、一定の症状がある人の医療費負担が少なくなる制度です。症状が軽くても、高額な医療費のかかる治療が継続的に必要な人は、特例的に対象となる場合があります。

難病医療費助成制度と障害年金は併給可能です。

  • 詳しくは、お住まいの都道府県の担当窓口へお問合わせください。
  • 難病全般についての情報はこちら>>>をご覧ください。

 4-4.医薬品副作用被害救済制度

 「医薬品副作用被害救済制度」とは、医薬品(薬局等で購入したものも含む)を適切に使用したのにもかかわらず、その副作用により入院治療が必要になるほど重篤な健康被害が生じた場合に、医療費や年金などの給付を行う公的な制度です。

医薬品副作用被害救済制度と障害年金は併給可能です。

5.社会参加促進支援・就労支援など

5-1.障がい者手帳

障がい者手帳とは、障害のある方が取得できる手帳です。
障害手帳を持つ最大のメリットは、経済的支援と生活のサポートが受けられる点にあります。
地方自治体ごとにより受けられる支援が少しずつ異なりますが、以下のような支援を受けられます。

  • 医療や生活支援(医療費助成、補装具費支給、日常生活用具給付など)
  • 税制の優遇
  • 交通費の割引
  • 公共施設・民間施設・サービス
  • 就労支援    など

障害手帳とは、障害がある人が、公的な支援を受けるために交付される証明書です。 「精神・身体・療育」の3つがあります。

  • 具体的な手続方法等については、お住まいの市町村の担当窓口にお問い合わせください。
  • 詳細情報はこちら(厚生労働省)>>>をご覧ください。

 【精神障害者保健福祉手帳】

何らかのメンタル疾患(発達障害やてんかん等も含まれます)がある場合に、取得することができます。等級は1~3級まであります。

 【身体障害者手帳】

身体に何らかの障害がある場合に取得することができます。等級は1~7級まであります。
(※)7級は手帳は発行されません。

 【療育手帳】

手帳の交付は各都道府県等が行いますが、申請はお住まいの市区町村役場にて行います。

 【「障害年金」と「3つの障害者手帳」の関係】

「障害年金の等級」と「障害者手帳の等級」とは別物です。
運営している機関や等級の審査基準も違うので、基本的に等級は連動しません。障害者手帳の1級に認定されているからといって、障害年金の1級に該当するとは限りません。
障害者手帳よりも、障害年金の方が障害等級の認定基準が複雑な傾向にあります。

5-2.障害者就業・生活支援センター

「障害者就業・生活支援センター」とは、身近な地域において、雇用・保健福祉・教育等のさまざまな機関と連携し、就業面と生活面の一体的な相談・支援を行う組織です。国や都道府県からの委託を受けて、社会福祉法人や医療法人などが運営しています。

5-3.地域活動支援センター

「地域活動支援センター」は、障害のある人が地域で自立した生活を送れるよう、日中の活動の場を提供し、相談や社会交流をサポートする市町村の地域生活支援事業です。

  • 概要はこちら(厚生労働省)>>>をご覧ください。
  • 事業内容や利用手続きは、市区町村や施設によって異なるため、お住まいの自治体や福祉担当窓口で確認してください。

5-4.障害者雇用対策

就職や職業訓練に関する相談・支援は、地域や障害ごとに、様々な機関や制度があります。

 【ハローワーク】

ハローワークでは、専門職員や職業相談員が、障害の種類・程度に応じた職業相談・紹介、職場定着指導等を実施しています。

 【地域障害者職業センター

地域障害者職業センターでは障害者に対する専門的な職業リハビリテーションサービス、事業主に対する障害者の雇用管理に関する相談・援助、地域の関係機関に対する助言・援助を実施しています。

  • 詳しくはこちら(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構)>>>をご覧ください。
  •  【発達障害者支援センター

    発達障害者が充実した生活を送れるように保険、医療、福祉、教育、労働などの関係機関と連携しながら、本人やその家族に対する支援を行うとともに、地域の支援体制の充実を図ります。

  • 詳しくはこちら(国立障害者リハビリテーションセンター)>>>をご覧ください。
  •  【難病相談支援センター

    難病患者等の療養上、生活上の悩みや不安等の解消を図るとともに、電話や面接などによる相談、患者会などの交流促進、就労支援など、難病患者等がもつ様々なニーズに対応することを目的としています。

  • 詳しくはこちら(公益財団法人 難病医学研究財団/難病情報センター)>>>をご覧ください。
  •  【就労継続支援事業所

    就労継続支援事業所では、一般就労が困難な人に、働く場を提供するとともに、知識や能力の向上のために必要な訓練を行っています。雇用契約を結び給与が出るA型、雇用契約を結ばず工賃が出るB型があります。

  • 詳しくはこちら(厚生労働省)>>>をご覧ください。
  • 6.介護などのサービス

    障害者の方が受け取れる手当や給付金には、以下のようなものがあります。

    障害年金を受給しながら、サービスを受けることが可能です。

     6-1.介護保険「介護サービス」

    「介護サービス」とは、『介護保険法』に基づいて実施されているもので要介護・要支援状態の65歳以上の方に加え、加齢に起因する16種類の疾病(特定疾病)によって要介護・要支援状態になった40歳から64歳の方も利用できます。
    訪問介護・看護・リハビリ、福祉用具の貸与、住宅改修費の支給などのサービスがあります。

     6-2.障害者総合支援法「障害福祉サービス」

    「障害福祉サービス」とは、『障害者総合支援法』に基づいて実施されているもので、内容は多岐にわたります。個々の障害程度や状況に応じて受けることができます。介護給付(訪問介護、ショートステイ、施設入所支援など)と訓練等給付(自立訓練、グループホーム、就労支援など)に分かれています。

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