【50代女性<両側股関節変形症>3級】人工関節置換
女性:50代
傷病名:両側股関節変形症・人工関節置換
決定した年金種類と等級:障害厚生年金3級
ご相談に来た時の状況
約8年前に両側股関節変形症を発症。湿布や痛み止めを使いながら就労していましたが、足をひきずり重い荷物が持てなくなるほどに悪化。
約3ヶ月前に人工関節置換手術を受けられました。その後、リハビリを経て1ヶ月前から仕事に復帰されました。
股関節 人工関節置換の申請のポイント
障害年金における人工関節置換の取り扱いは下記のとおりです。
- 人工関節置換は「原則、障害厚生年金3級」の認定となります。
たとえ、両足に人工関節置換となっても、障害厚生年金3級の認定です。
※:両足に人工関節を挿入し、かつ日常生活に大きな支障がある場合は、2級に該当する可能性があります。 - 【初診日要件】
厚生年金保険に加入していることが必要です。初診日に国民年金に加入していた方は、原則、受給できません。 - 【請求方法】
人工関節又は人工骨頭をそう入置換した日が、「認定日」となりますので、初診日より1年6月を経過しなくても、「障害認定日の特例」を適用して、障害認定日請求ができます。 - 【遡及請求・診断書】
肢体の障害用「様式120号の3」を使用します。診断書⑬人工骨頭・人工関節の装着の状態に、部位および手術日を記入してもらいます。
尚、障害認定日請求する際に裁定請求日が、障害認定日より1年を超えている場合であっても、診断書は1枚で大丈夫です。
診断書に手術日が記載されていれば、構いません。最大5年の遡及請求が可能です。 - 【病名に注意!】
申請書類の書き方によっては「先天性」と判断される場合があります。
「先天性と判断される場合は障害基礎年金の対象」となり、3級には支給がないため、人工関節のみでは年金が受給出来ない可能性があります。
「先天性股関節アンケート」の提出も求められます。
先天性か後天性かの判断は専門家でないと難しい場合があります。
先天性でないことを証明するために、書類作成には専門家への相談が有効です。
当センターによるサポート
先天性と判断されないように、「病歴・就労状況等申立書」「先天性股関節アンケート」の記載に留意し、「診断書」にも主治医からのご協力を得ることができました。
結果
障害厚生年金3級の永久認定で受給が決まりました。
過去に手術の話を受けた際、仕事を長期間休むことが気掛かりで延期したことがあるとのこと。今後の治療やリハビリには最善を尽くせると前向きなお言葉をいただきました。
「股関節の人工関節置換」の場合には、十分な注意が必要です。
一度、先天性と判断された場合、受給できる可能性はかなり低くなります。
先天性でないことを証明するために、書類作成には専門家への相談が有効です。



