【30代女性<広汎性発達障害>2級】人間関係をうまく築けず転職を繰り返す
女性:30代
傷病名:広汎性発達障害
決定した年金種類と等級:障害基礎年金2級
ご相談に来た時の状況
幼少時は格別の支援が必要ではなかった。成長するに従い、周囲とのコミュニケーションに困窮することになる。
大学卒業後幾つかの職場を経験したが、人間関係に悩み長続きせず退社となる。
就労支援事業所への通所も難しくなり、相談に来られました。
申請のポイント
発達障害は先天性疾患ですが、初診日は出生日とは限りません。
【知的障害を伴わない場合(概ねIQ70以上)】
初診日は「発達障害のために初めて医療機関を受診した日」です。 初めて受診した日が20歳以降で、厚生年金の加入中の場合、障害厚生年金での申請が可能です。
- 厚生年金の納付要件を満たしていなければ申請できません。
- 3級からの受給が可能になります。
【知的障害を伴う場合(概ねIQ69以下)】
知的障害を伴う場合は、知的障害と「同一傷病」として扱われますので、初診日は「出生日」となります。
障害基礎年金の扱いになります。
- 納付要件は問われません。
- 2級の認定基準を満たさない場合、受給できません。
当センターによるサポート
広汎性発達障害の他にも、複数の精神疾患の病名がありましたが、障害年金の対象傷病ではない病名でした。
以下の病名は、認定の対象傷病ではありません。
- 神経症性障害,ストレス関連障害及び身体表現性障害(ICD-10:F40-48)
恐怖症性不安障害・その他の不安障害・強迫性障害<強迫神経症>・重度ストレスへの反応及び適応障害・解離性[転換性]障害・身体表現性障害・その他の神経症性障害 - 生理的障害及び身体的要因に関連した行動症候群(ICD-10:F50-59)
摂食障害・非器質性睡眠障害・解離性[転換性]障害・性機能不全,器質性障害又は疾病によらないもの・産じょく<褥>に関連した精神及び行動の障害,他に分類されないもの・他に分類される障害又は疾病に関連する心理的又は行動的要因・依存を生じない物質の乱用・生理的障害及び身体的要因に関連した詳細不明の行動症候群 - 成人の人格及び行動の障害(ICD-10:F60-69)
特定の人格障害・混合性及びその他の人格障害・持続的人格変化,脳損傷及び脳疾患によらないもの・習慣及び衝動の障害・性同一性障害・性嗜好の障害・性発達及び方向づけに関連する心理及び行動の障害・その他の成人の人格及び行動の障害・詳細不明の成人の人格及び行動の障害
そこで、広汎性発達障害とその二次障害として申請することにしました。
日常生活の困りごとを細かく聞き取り、主治医にお伝えし、診断書に反映していただきました。
結果
認定日時点で障害厚生年金3級認定を得ることができました。
本ケースは、主治医に今までの経過や病状や日常生活の状況をご説明することで、受給につながったケースです
当センターでは、主治医にこれらの内容を ご説明する書類をご用意します。
困られていましたら、ご相談ください。



