【20代男性<うつ病>2級】不潔恐怖・脅迫観念からうつ状態に
男性:20代
傷病名:うつ病
決定した年金種類と等級:障害厚生年金2級
支給月から更新月までの支給総額:約500万円
ご相談に来た時の状況
約3年前より、強迫観念や強迫行為が始まった。特に不潔恐怖症が顕著だった。
当時会社員だったが、就業時間中にも長時間の執拗な手洗いをして上司に叱責されるようになった。
更に不潔恐怖が亢進。やがて出社困難に。
抑うつ状態となり、意欲の低下が目立ち休職。
「倦怠感が続き、細かい手続きができない」とご相談に来られました。
精神の疾患での申請の注意点
障害年金の認定基準に以下のように定められています。
- 「精神の障害は、統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害」、「気分(感情)障害」、「症 状性を含む器質性精神障害」、「てんかん」、「知的障害」、「発達障害」に区分する。
- 「人格障害は、原則として認定の対象とならない。
- 神経症にあっては、その症状が長期間持続し、一見重症なものであっても、原則として、認定の対象とならない。ただし、その臨床症状から判断して精神病の病態を示しているものについては、統合失調症又は気分(感情)障害に準じて取り扱う。 なお、認定に当たっては、精神病の病態がICD-10による病態区分のどの区分に属す病態であるかを考慮し判断すること。
つまり、以下の病名は、認定の対象傷病ではありません。
- 神経症性障害,ストレス関連障害及び身体表現性障害(ICD-10:F40-48)
恐怖症性不安障害・その他の不安障害・強迫性障害<強迫神経症>・重度ストレスへの反応及び適応障害・解離性[転換性]障害・身体表現性障害・その他の神経症性障害 - 生理的障害及び身体的要因に関連した行動症候群(ICD-10:F50-59)
摂食障害・非器質性睡眠障害・解離性[転換性]障害・性機能不全,器質性障害又は疾病によらないもの・産じょく<褥>に関連した精神及び行動の障害,他に分類されないもの・他に分類される障害又は疾病に関連する心理的又は行動的要因・依存を生じない物質の乱用・生理的障害及び身体的要因に関連した詳細不明の行動症候群 - 成人の人格及び行動の障害(ICD-10:F60-69)
特定の人格障害・混合性及びその他の人格障害・持続的人格変化,脳損傷及び脳疾患によらないもの・習慣及び衝動の障害・性同一性障害・性嗜好の障害・性発達及び方向づけに関連する心理及び行動の障害・その他の成人の人格及び行動の障害・詳細不明の成人の人格及び行動の障害
当センターによるサポート
ご相談者は、強迫性障害からうつ病を併発されていました。
そこで、「うつ病」による症状や日常生活状況を細かく聞き取り、主治医にお伝えました。
また、認定日頃、現在についての日常生活状況を丁寧に聞き取り、病歴・就労状況等申立書を作成しました。
結果
障害厚生年金2級の認定を得ることができました。
また、認定日請求が認められ、3年間の遡及の受給も決まり、大変喜んでいただきました。
本件のように障害年金の対象傷病と対象外傷病を併発している場合、診断書に「強迫性障害とうつ病の併発」と書かれていたとしても、現に優先している症状、すなわち、主たる症状はどちらの障害によるものなのかで障害等級が認定されることがありますので注意が必要です。
当センターのご相談の中には、どのように依頼して診断書を頂くか分からないといった問合せも受けております。お悩みの際は、是非、ご連絡下さい。



