【30代女性<統合失調症・高次脳機能障害>1級】様々なエピソードを整理
女性:30代
傷病名:統合失調症・高次脳機能障害
決定した年金種類と等級:障害基礎年金1級
支給月から更新月までの支給総額:約500万円
ご相談に来た時の状況
40代女性の方のご家族からのご相談でした。
優秀な女性で、国立大学の法学部を卒業後、大手商社に就職。キャリアアップのため、国立法学院大学に進み、一人暮らしをしながら弁護士を目指して勉学に励んでいた。
帰省時、大声で叫び続けるなどの異常行動があり、実家に戻った。自ら熱湯を浴びるなど異常行動が続き救急搬送。大学病院の精神科に紹介された。
その後、数回の措置入院。自宅2階から飛び降り、脳挫傷を負った。健忘性失語などの言語障害が残った。
異常行動が続き何度か警察に保護された。
治療を続けるも病状に改善は見られなかった。
統合失調症の申請のポイント
統合失調症の症状は大きく「陽性症状」「陰性症状」「認知機能障害」の3つに分けることができます。
実際の出来事や症状、日常生活での支障を具体的に捉えていくことが必要です。
【陽性症状】
- 妄想
「テレビで自分のことが話題になっている」「ずっと監視されている」など、実際にはないことを強く確信する。 - 幻覚
周りに誰もいないのに命令する声や悪口が聞こえたり(幻聴)、ないはずのものが見えたり(幻視)して、それを現実的な感覚として知覚する。 - 思考障害
思考が混乱し、考え方に一貫性がなくなる。会話に脈絡がなくなり、何を話しているのかわからなくなることもある。
【陰性症状】
- 感情の平板化(感情鈍麻)
「喜怒哀楽の表現が乏しくなり、他者の感情表現に共感することも少なくなる。 - 思考の貧困
会話で比喩などの抽象的な言い回しが使えなかったり、理解できなかったりする。 - 意欲の欠如
自発的に何かを行おうとする意欲がなくなってしまう。また、いったん始めた行動を続けるのが難しくなる。 - 自閉(社会的引きこもり)
自分の世界に閉じこもり、他者とのコミュニケーションをとらなくなる。
【認知機能障害】
- 記憶力の低下
「物事を覚えるのに時間がかかるようになる。 - 注意・集中力の低下
目の前の仕事や勉強に集中したり、考えをまとめたりすることができなくなる。 - 判断力の低下
物事に優先順位をつけてやるべきことを判断したり、計画を立てたりすることができなくなる。
当センターによるサポート
ご両親から、措置入院、保護入院などの切っ掛けや病状などを入念な聞き取りました。
「病歴・就労状況等申立書」に具体的なエピソードを記載しました。
主治医の先生にも、統合失調症の症状だけでなく。脳挫傷による健忘性失語などの言語障害についても詳細にお伝えしました。
結果
障害基礎年金1級の認定を得ることができました。「認定日請求」が認められ、3年の遡及支給となり、大変喜んで頂きました。
1日でも早いご相談が、スムーズな受給につながります。困ってらっしゃるご家族の方も、是非、後回しにせず、お問い合わせください。



